歯科衛生士がお話しする歯の講座の第71講目です。
新学期が始まりましたね。
少し涼しさも感じられるようになってきました(;^ω^)
さて、歯科衛生士がお話しする歯の講座の71講目です。
前回の続きです。
歯磨き剤の形状についてみていきます。
歯磨き剤にはチューブに入った白いものが圧倒的に多いですが、これは研磨剤を練りこんだ「ペースト型」といわれるものです。
日本歯磨工業会によると、ペースト型に配合されている研磨剤は、基本成分の10~60%で、研磨効果は製品によって幅があります。
一方流動性のある低粘性の「液状型」(やや粘度の高いものは「ジェル型」といいます)には、10~30%の研磨剤が含まれ、多くはペースト型よりマイルドな研磨効果となっています。
液状型には、最近では研磨剤無配合のものも増えています。
また、液体の洗口剤のような「リンス」型もあります。
液体歯磨き剤は、使用する水が節約されるともいわれ非常用としても使われているようです。
研磨剤は含まれていません。
歯磨き剤をうまく選ぶには、まずはご自分のお口の中の状況を理解することが大切です。
もしお口の状況がよくわからない方は、歯科医院で教えてもらいましょう。
自分に合った歯磨き剤を選んだあと・・・
1日何回磨くと効果的なのでしょう。
歯磨きは回数より質といわれています。
「最低でも1日1回、しっかりとバイオフィルムやプラークを除去すること」といわれています。
残念ですが、回数だけ増やせば効果が上がるというものではありません。
ただし歯磨きのたびにフッ素配合歯磨き剤を使えば、フッ素による虫歯予防は期待できるともいわれています。
虫歯菌が糖を取り込んでバイオフィルムを作るまでには18時間かかるといわれています。
そのバイオフィルムが熟成ししつこいべたべたになるまでに3~4日です。
歯周病菌は一晩ほおっておくと1000倍に増えます。
ということは1日1回、きちんと歯磨きし除去していれば、虫歯菌や歯周病菌が勢力を伸ばしてしまう前に、先手必勝で活動を抑え込むことができるのです。
「朝は忙しくって」というなら1日の終わりの就寝前にみがく、1日1回は、虫歯菌と歯周病菌が隠れている場所を意識して丁寧にみがき、フロスや歯間ブラシも使ってお掃除しましょう。